年末年始譚

●12月29日

とある人の所に挨拶に行く。
同業者なのだが人手不足らしく
方々で会社の文句をブツブツ言ってる俺に声がかかった。
ワンルームマンションにロフトベッド。
パソコンが三台。プリンタにファックス。
ゲームが三台。フェンダージャパンの赤いストラト
一番初めにデザインの仕事をした会社みたいだ。
仕事の話から趣味の話までじっくり二時間。
ぜひきてくれと誘われた。
待遇は少し悪くなるかもしれないが
こんな小さなところからもう一度始められることは
自分にとってチャンスなんじゃないかな。やりがいがありそうだ。


仕事をするということは
生きることと同意語なんじゃないかと思うことがある。
いろいろな生き方があることはわかるし
ましてや経営者はシビアな人生訓をもっているものだと思う。
求職者に対する礼がない経営者は最低だ。
生きようとする人の意思を踏みにじっていることと代わりがない。
今の社長は、捨てる履歴書の束を誇らしげに見せてきて
それを俺へのけん制にしてきた。
いわく、その人たちはタクシーの運転手をしてるんだという。
社長にとってタクシーの運転手は最低ランクの仕事らしい。
本人は効果的な俺への喝のつもりだったんだろうが
俺はそのとき退職を決意した。
それでも笑ってすごせるほど
俺は大人ではない。



心はほぼ決まっていたが
返事は保留にして年明けにまた連絡することにした。



夜は、昔のオペレーターのバイトをしていた頃の
シフトメイト高田君と飲む。
中野トロ箱。
昔より酒飲めるようになったんじゃないか?
とても頭がいい男でギャンブル好き。
休憩時間に雀荘に行く男である。
白か黒か言えばグレーな世界の住人だが
最近は白い事業が増えているらしい。
昔話も含めていろいろしゃべる。
二軒目はトリスバー。
別れ際にヒグラシのなく頃煮の話になる。
彼はまだ一話目の話しかやっていないらしいが
「風土病?」
と言っていた。
・・・頭がいいとはこういうことを言う。








●12月30日

同僚の梅木さん宅で、自作ギターアンプ作り。
弟スタナーのバイクで二人で行く。
バイクはいいなあ。
加速がたまらん。


はんだを使うのは人生で2回目で自信がなかったので
スタナーにやらせてみる。
「・・・キングスライムになっちゃった。」
ああああああああ。大丈夫か?これ。
テストしてみたら一応音が出た。
そこからは俺が作業。


結局梅木さんのは成功したんだが
俺のは音が出なかった。
あああああああああああ。
・・・・計画性だな。
電気工作は計画性なんだな・・・・


梅木さんに別れを告げて
夜の浅草を帰る。
なんともいえない気分。
夜の東京はアミューズメントだ。


中野で肉を食ってスタナーと別れる。
来年もバンドがんばろうぜ。









●12月31日

ピンピンとオオシマさんと毎年恒例の格闘技観戦。
今年は新宿のスポーツバー。
ビールを飲みながら観戦。


甲子園はいらないなああああああ。
それを大晦日にやるのは違うと思う。
つーかやるんなら甲子園ならではの特色をもっと出さないと意味がないと思った。
プロはこれで飯食ってんだからプロの試合ながしてやんなよ。
あと毎年思うのが過去の試合映像はいらん!
100歩譲ってダイジェストでいい!
川尻の試合は流してもよかったんじゃないか?
仕方がないことだけど全体的にまったりとした試合になっちゃってて
好勝負が少なかったのが残念だった。
でも青木!尋常じゃない!!
完封だったね。テイクダウンも寝技のボディコントロールも。
最後はがこっと見てる人間にもわかりやすく折れてグロかったが
格闘技の本質を考えればそれは仕方ないことだと思う。
全力で壊しあえばああいうことがあるのは仕方がないことで
それは見ている人間もそういうものを観戦している自覚がないとだめなわけで。
ただ、最後の挑発はあそこでやるべきじゃなかった。
晦日の注目度の高いあの場所で、
しかも毎年何かしらの問題が出てきている中で
あれをやるのは付け入る隙を作ってしまったと思う。
盛り上げるための毒は確かに必要不可欠なんだが
はたしてあの場所にそれが必要だったか?
大黒柱を自称する人間がヒールになる必要があるんだろうか?


悶々とした想いで2009年が終わっていく。








●1月1日

店を出て花園神社へ初詣。
今年こそいい年になりますように。
いい仕事ができますように。


その後天下一品でラーメンを食い
ドンキホーテを冷やかして帰る。




高円寺で朝まで漫画喫茶。
ドラマになっていた仁を読む。
おもしれー。


朝一でぽんぽこと待ち合わせて
アキバの初売りへ。
ぽんぽこの狙いはテレビ。
ヨドバシへ。
俺は特になかったが付き合ってならんでみる。
整理券の番号は1029。
どんだけ並んでんだよ。。。
殺気立つ1000人越えの行列。
冷静になると恐ろしい。
店員も必死。
が、誘導が無計画すぎる。
結局整理券は意味がなくなってた。


しかし、どの街でもおんなじなんだろうけど
新年の早朝は気持ちがいい。








●1月2日

うみねこの新作をやる。
んで夜は十二時間漫画喫茶へ。
最近見つけた漫画喫茶は
下に笑笑になっているので
酒を飲みながら漫画が読める。
いろいろたくさん読んだけど
ボーイズオンザランが一番ぐっと来た。
まだまだ知らない作品が多いなあ。
映画も期待。







●1月3日

前の会社の面々がそろって新年会をやる。
代表の家でお好み焼き。
代表の好きなズブロッカを持っていく。
奥さんが料理がうまいのでかなり期待して向かう。


娘が宇宙語を話すぐらいまで大きくなってて
時間の流れを感じる。
しっかしめんこいなあ。
ごうじょっぱりで。
目玉ぐりぐりだし。


みんながんばってるみたいで
なんだかうれしい。
代表が倒れたときも
力をあわせて乗り越えてきた仲間だ。
みんなうまくいくといいな。


ちょうどいいタイミングだったので
今は代理店勤務の代表に今後のことを相談する。
「もうあそこにいてむ成長は望めないんだから
好きなようにやれ。ただ、もうぺーぺーじゃないんだから
新しいところいっても堂々とやれよ。」
だって。
実は、裏で俺の事をあちこちに触れ回ってくれたりしてくれてた代表。
今は政治的な部分で一緒に仕事していないけど
次のところに行ったら仕事をくれるって言ってた。
すんなり次が決まったのもこの人のおかげだ。



きっとどこまでいってもこの人は俺の師匠で
どこまでいっても頭が上がらない。
いつか恩返しできるんだろうか?









●1月4日

もう休みも最終日だ。
いろいろとけりをつけないといけないこともある。


年末に挨拶に行った会社に電話。
待遇はお任せにしてお世話になりたい意思を伝える。
社員候補のアルバイトという扱いになった。
本当は社員になってほしいそうだが
まずは自分のことを知ってほしいし
自分もあの会社のことを知りたい。
場合によっては別の会社に行くための足がかりにしたいと思っている。



同僚や上司に電話して
初出社の日に辞める意思を社長に伝えることを報告。
「この仕事をしている限りまたどこかで会うこともあるだろうし
お互いにがんばろう」
と上司は言ってくれた。



あとは明日、社長に言うだけだ。
けっこうびびってるが、がんばる。
生きたいから。がんばる。




あとうみねこ
以下ネタバレ。






だいぶぶっとんでてついていけない感じになっているが
かなり物語が真相に近づいているいると思う。
やっぱり創作説?と感じさせるところがあったが?どうなんだろう?
なんだか抽象が節々にあって
それがまた難解さをひきたててる。


エンジェの現実シーンが不可解な表現(記憶にないみたいな?)のもとにあったのが
腑に落ちない。あの階層でそれをやる必要があるか?
またお茶会のオコゴギの発言がわからん。
ep4の現実パートではエンジェは生き残ってなかったっけ?
なんだかひぐらしみたいな落としどころが頭をよぎる。


ベアトリーチェの正体についても今回は具体的なヒントがあったが
二人のベアトリーチェの違いを考えれば
少し見えてくる感じがした。
ルールによるベアトAと、
金蔵と六軒島の伝説によるベアトB。
Aはミステリーの具現で
Bはいわゆる「放課後の魔術師」的な要素なのでは?
Bはくもの巣も霊鏡もだめだが
Aは霊鏡のみだめ。
これって霊鏡はルールにも関係している何かってことじゃない?
鏡と考えるべきか?
いやわかんないけど。


あとカノンとシャノン。
ブローチによる効果が一組のカップルにしか効かないというのはわかるが
なんでもう一組は必ず別れなければならないのか?
・・・・ネットにあるカノン=シャノン説なら
説明できるんだろうか?わからない。



あとあうあう言う人が出てきたね。
なんだか裏お茶会は歪んだひぐらしの世界に見える。




いずれにせよ一度立ち止まって
「何を推理するべきなのか?」を
考えないといけない。整理しないといけない。











そんなこんなです。
皆さん今年もよろしくね。