雨の中であの曲が流れたら

昨日の帰りは代表に車で送ってもらったんだけど
その時何がどうした流れか
ハモンドオルガンの話になり
レスリースピーカーによるアナログトレモロの素晴らしさを
実際の曲で検証したりしていた。
スピーカーの中にモーターを仕込んで
音が出る部分のラッパをぐるぐる回転させることによって
トレモロが発生する仕組み。
そのモーターの回転数などはハモンドオルガンに搭載されている
変なレバーで調節できるらしい。
アナログは時として呆れるほどバカなオーラが出る。
今度使ってみよう。レンタルしてくれるところみっけた。




なんとかスミスっていう人の曲を聴いてたんだけど
その曲は俺も知ってた。
パルプフィクションでトラボルタとユアサーマンのシーンで使われてたから。
昨日の帰りは雨が降ってて、なんとなくぼけっと聴いてた。
沈黙。
レスリースピーカーの原理をギターに応用できないか考えていたんだけど。
長い沈黙。
なんとなく聴き入ってた。



んで代表が
「なんとかスミスって雨に合うよな?」
って言ってて、俺ももの凄く納得。







なんとかスミスが、というよりは
このパルプフィクションで使われていた曲が、
雨に合っている。と俺は感じた。
この曲を聴く時はいつも雨が降っていた気がするから。





仙台で浪人していた頃
なんだかよくわからんうちに
男2人と女1人の共同生活をしてたことがある。
友達と酒を飲んでごきげんな時
コンビニで立ち読みしている女を見つけ話しかけたところ
「帰る家がない」とか言っておれん家に住み始めた。
「青春だ青春」と言って同時に友達も住み始めた。
まだ家を出たばっかりで世間も都市も知らなかった田舎ものの俺。
男友達が相当やんちゃくれで、マセガキだったため
いろんなものを見せられ、いろんな体験をした。かなり偏ってたし社会的ではなかったけど。
あいつから教えられたものの中でも、でかかったのが映画と音楽だ。


ある日。確か共同生活が始まって間もなかった時。
朝から凄い雨が降っていて
ぼんやりと傘を差して家に帰った俺。
友達と女がにこにこしながら俺を押さえつける。
何をされるんだろう?と童貞な俺ドキマギ。
有無言わさず髪を緑色に染められた。
初ブリーチin俺んち。
「目がしみるぅ〜」
とか言いながら見た映画が「パルプフィクション」。
時間軸が細切れになっていたうえに
ブリーチのせいで集中力が途切れるから(何回かに分けでがっちり抜いた)
話が追えない。けどなんだかドキドキして。
映画って面白いなー。
すげえなー。
ブルーウィルスくさそうだなー。


と、思った気がする。






それ以降にもなんだかこの曲が流れている時は
なんだか記憶に残ることが多くて。
なんだか特別だったりする。









結局、物事の善し悪しってのは
個人的心象の問題なのかもしれない。
と感じた。もちろんそれだけだったらくだらないけど。
きっと忘れられない曲は、多分ずっと忘れられない。
雨の中であの曲が流れたら
やっぱり俺はなんでもないあの日のことを思い返すんだろうな。



と、なんだかセンチになって気恥ずかしい感じになっているところに
代表が次の曲を選曲。
エリッククラプトン。
だはは。かっけー。