だーめにんげん!だーめにんげん!

あれは確か田舎でロリータ18号のライブを見に行った時だ。
9月とか?1998?
前座がみんな地元のバンドだったんだけど、みんなハードコア。
一番インパクトがあったのが
兄弟でツインボーカルのバンド。
兄がスキンヘッドで、弟が金髪モヒカン。
上半身裸で背中には手書きの文字で「ダメ人間」と書かれている。
しかも油性らしい。
場内からはだーめにんげん!コールが起こる。
ダッシュで入場してデス声で絶叫。


音楽はあんまりかっこよくなかったんだけど
場内がモッシュでがんがん荒れている。
あ〜あ〜やっちゃってるよ。って思って見てる。
隣にいた弟スタナーがにっこり笑う。




ドンっっ!!






はい?






突き飛ばされ、モッシュピットに巻き込まれ
流れ流れて三行半な俺。この時19歳。
ニコニコしながらそれに参加してくる弟スタナー。この時血気盛んな18歳。

そこからはもうなにがなんだか。
音楽聴いてんだか。喧嘩してんだか。



ロリータ18号が出てきてからは
もう出演者も客も関係なくモッシュ
その頃は篠原ともえが人気だった時期で
羽の生えたランドセルを背負ってるような
不思議の国の少女も大量にライブハウスに来てた。
それと背中に「ダメ人間」って油性マジックで書いてる金髪のモヒカン。
まだバンドすら始めていない、上京すらしていない、俺ら。
普段触れあう事のない別々のマイノリティな人々が
ぐっちゃぐちゃの鍋みたいにぐるぐる回ってる。
吹っ飛ばされて転げる不思議ちゃん。
モヒカンがそれを助け起こす。
もうなにがなんだか。
あまりに不似合いで
あまりにハッピーだったのを覚えてる。










だーめにんげん!だーめにんげん!










ぼけーっと部屋で過ごす時間が欲しい。
一週間は欲しい。
なんやかんやで最近はでずっぱりだ。
最近始めたゲームが全く進まない。
にも関わらず、
お徳用焼酎「まけへんで」を買っちまったもんだから
時間が酒に吸い取られていく!
いっくら腹壊しても
牛乳割りをがぶ飲みしてしまう!
ああ万能飲料!低脂肪牛乳はなんで普通のより安いんだ!





会社に財布を忘れ、
家に携帯を忘れ、
会社にライブハウスに提出する書類を忘れ、
さらにそれを家に忘れ、
家に楽器を忘れ、
途方に暮れる。
右往左往。
なんなんだ?
俺の脳みそはもう限界なのか?





後楽園ウインズに行った。
殺伐。
そこら中の床に座り込む
ホームレスぎりぎりな人々。
勝ち馬券ひらひらさせてたら
絶対襲われる。
角棒で!集団で!
いざ!という場面を想定しながら
半戦闘態勢で探検する田舎者な俺。(この時まだ馬券当たってるつもり)
リアルスラムな感じが面白い。
いい年したおっさんが叫ぶ!
「いけ!」「こい!」「ぐああああああああああ!」
なかなか非日常。
馬よりこの人達見てたほうが楽しかったり。
レースのない日もウインズに溜まってるらしい。


んで、食堂。
オール立ち食いなんだけど
値段が高い!
だけどあそこの住人は平気で
まずいカレーに500円も払って食ってる。
富士そばの方がよっぽど経済的だ。
人生勉強にコロッケカレーを食う。
ソースをかけないと食えない。


ちなみに1000円だけ賭けてみたんだけど
はずれちまいました。ちっ。


賭けたのが最終レースだったんで
道がすげー混んでる。
あーそうか。
ここは学校なんだ。
ダメ人間の土日学校。
そう考えると
増悪と一緒に愛おしさも沸いてくる。
人間って大人になれば
自動的に完成されて良識的な人格になれるって
小さい頃は思ってたけど、
とんでもねえな。
最後までバカはバカなのかもな。


俺も2ヶ月も通えば
立派に溶け込める自信がある事も確かだ!





競馬はたまに、ちょびっと、にします。
もうちょっとまともに生きたいんで(泣)


























なにを、どうやって伝えるのか?
本質を見失わずにやってかなければいけない。
最低限なくてはいけない、資質。


















Doolittle

Doolittle


長い間このバンドのことを誤解していた気がする。
ものすごくポップだ。