ひろいどころ

とあるおっさんの音源を聴く。
ある世界では凄腕の人なんだけど。
やばい。
きもい。



いわゆるフォークロックなんだけど。
多分その人はブーム直撃世代の人。
あまりいい匂いのしない歌詞と
その詩を無理矢理詰め込んだ抑揚がなく呪文のようなメロディ。
その音源は弾き語りとは違ったんだけど
アレンジがしょぼすぎて聴いてられない。
せめて弾き語りだったらもう少し良かったかも。



フォークってジャンルは特殊だと思う。
こういった特徴を持つ音楽が他にないからだ。
ヒップホップとは違うアプローチで詩を提示しているし
ロディアスのメインストリームからは少し離れた
メロディを提示する。
しかも弾き語りで単身ギターを演奏するけど
スタイルはワンパターンだ。
きつく言えば音楽的なアプローチがない。
本当に悪い意味でのキワキワなフォークは
音楽的なひろいどころがない。
詩を聴け!と言ってるようなスタイル。
全部駄目だとは思わないけど
繋ぎどころの詩まで酷いと本当につらい。




逆に言えば。
音楽を提示する場で
ひろいどころのない音楽をやるってことは
残るのは何か?
って考えていけば奥深い所もあるのかもしれないけど、
それが出来る人がどれだけいるか?
ブームといった事象にはひたすら向かないジャンルだと思う。




ただ名曲やすごい人が沢山いるジャンルなことも確かで
この音源を聴いてから
前よりもそういった人たちに興味を持っている。








セックスピストルズの音楽も少しだけフォーク的でもあるのかな。
ピストルズはかなりポップで
実は優れた音楽をやっていたと思うけど
ピストルズが影響を与えた層がやった音楽は
ひたすらフォーク的な気がする。
チャックベリーコードでひたすら不満を叫んだ
初期パンクムーブメントの連中と
面白くないフォークシンガーにどれだけの違いがあるか?




つーことは結局人間次第ってこと?
それはあまりにつまらん結論だな。
もちろん重要な要素ではあるかもしれないけど。






とりあえず
そういったひろいどころと
せめぎ合いながら
今一人でもライブをやりたいと考えている。
最近ずっと考えてんだけど。
このおっさんと俺にどれだけの違いがあるか?
あんま違わねーんじゃねーの?
どうすんだおれ?






とりあえず歌はこのおっさんの方がうまいな。
どうしようなほんと。







かつての自分はひょっとしたら
悪い意味でフォーク的かもしれない。
でもそれだけじゃいやなんだよ。今は。
何を提示したいんだ?
音楽!
音楽をやりたい。
ちゃんと。
一人でもやるってのとは
矛盾してんのかもしんないけど。






いろんなことやってきたけど
音楽が一番ムズイな。










Never Mind the Bollocks Here's the Sex Pistols


いえむあああーい!(いえむあーい!)

いえむあああーい!(いえむあーい!)

いえむあああーい!(いえむあーい!)

いえむあああーい!(いえむあーい!)