やっぱりヤオガチでしかプロレスを見れないやつは馬鹿だと思う

ノアの三沢が死んだ。
試合中にバックドロップ食らってそのまま動かなくなったらしい。



と幼馴染みのヒロからメールが来たのが土曜日。
すぐに仕事中であろうスタナーにメールする。

なんだか漠然としてて曖昧な感情しか沸いてこない。
わからない。
その事象が、わからない。






日曜日の今日。
仕事上がりのスタナーと三沢追悼で飲む。
ショックを受けてやり切れなくなったあいつから誘ってきた。
漠然としてる。
漠然としててスタナーが言ってる事がわからない。
わからない。
つい違う方向に話が逸れる。
悲しい?
わかんない。
戦極に参戦する石井の話や
UFCでチャンピオンになったリョウトの話になり
いつもの通り最終的にはグラップラーバキの話になる。





帰宅してテレビを見てた。
日テレのうぐいすで追悼番組をやってた。
まあ、確実に日テレの仕事だろう。
年頭に三沢のノアを切り捨てた日テレ。
そんぐらいじゃ足らないけど。
ナレーションのバックで流れる映像が懐かしくて。
タイガーマスク時代や鶴田時代の事は
それこそ事象としてしか知らないが
四天王時代の小橋戦の映像を見てたら、
ようやく泣けてきた。




田舎の田舎のとっても静かな夜更け。
虫の声しかきこえない夜中に
緑のタイツの三沢がシャレにならない受け身をとってた。
予備知識もなんにもない俺に
無理矢理スタナーが見せた試合は三沢だった。
そうだ。
三沢が凄すぎて
いつの間にか夜中のプロレスをみるようになって
いつの間にか専門誌を読むようになって
会場にもいくようになって



とかいろいろが始まったのは三沢だ。
三沢のせいだ。
原風景は確実に三沢のエルボーだ。
俺にとって三沢はとてもイノセントなものなのだ。
混じりっ気がないプロレス。
プロレス以外に何も論じる必要のないプロレス。
ヤオガチとかじゃなくて
生き物として畏怖にも似た尊敬の念を持って
夢中で応援できたプロレス。






九十年代にプロレスを見ていた人は多いと思うけど
今はもう興味がない人も沢山いるだろうけど
きっとそんな人達にとっても三沢は特別な存在で
きっと日本中で「わかんない」って言ってると思う。








やっぱりヤオガチでしかプロレスを見れない奴は馬鹿だ。と俺は思うんだよ。
もうなんの疑いもなく。
それは何でか?っていったら
三沢と小橋が居たからだよ。
突き詰めて分かりやすい答を提示するならね。
見た事ないのにプロレスはダメだみたいな論調のやつはとりあえず三沢を見ろ!
特に若い頃のやつ。
とおもいました。(作文調で締める)